自社株を売買した時の所得税について

ファミリー企業と呼ばれるところでは、事業を引き継ぐために創業者である親から子供に対し自社株を譲渡、もしくは売却する動きが見られます。通常、株の売買はその評価額でやり取りが行われる必要があり、仮にそれよりも低い値段で売買が成立した場合には贈与税がかかってきます。贈与税は年間の贈与額に応じて税率が異なり、多ければ多いほどそれだけ税率が上がる仕組みになっています。一方、株を売買した場合、売った側には譲渡による所得税がかかります。この場合、20%が税率としてかかってきます。売るにしても買うにしても、いずれにしても税金がかかってきます。

時価を下げて売り、贈与税の認定を受けた方がいい場合と通常通りの売却を行って所得税を払う場合でどちらがいいのかですが、これはどれだけの時価総額の自社株をやり取りするかにもよります。贈与税の体系は2015年の改正でいくつかの方法が確立されました。それを見た上で判断した方がいいですが、仮に自社株の時価総額がかなりの高額になる場合、贈与税の方で処理した方がいいでしょう。反対に時価総額が低い場合には売買でやり取りし、所得税を払うやり方がおすすめです。いずれにせよ、税負担が重くのしかかり、売買であれば株の資金を子供側が用意する必要があります。どれだけの金銭的余裕があるのかがこの場合問われています。

仮に相続にした場合、原則現金で支払うべき相続税が用意できるのかどうかも重要です。贈与税であればどうにか工面すれば済みますし、時間的な余裕もありますが、相続にはこれがありません。相続、贈与、売買、いずれの選択も一長一短がありますが、状況に応じてどれを選択するか、早い段階で決めた方がいいでしょう。